海と山の恵みで天然デトックス!
ライター
Yasuko.A
2014.11.21 UP
先日とある瀬戸内の島へ旅してきました。
海に囲まれたその小島に、ちょっと珍しくてちょっとワイルドな
デトックスの場がありました。
“石風呂”といって、これが古代日本式サウナとでもいいましょうか、
古くから島で行われてきたものだそう。
昔の人が山の岩陰につくった、大きなピザ釜のような穴の中で24時間かけて火を焚き、
その余熱を利用して温まるというもの。
穴の中には海辺から集めてきた海藻や、菖蒲などの薬草が敷き詰められ、
その傍らにゴロンと横たわると、海の匂いと山の匂いがぷわ〜ん。
空気も適度に湿っていて心地よく、あっという間に汗が噴き出します。
まるで昆布ジメになった気分!
汗をかき、体内の毒素を排出するのと同時に
海藻などの天然のミネラルが体内にじんわり染みていく感じ。
そして不思議なことに、ここでかく汗はなぜか、運動をした時などの汗と違い、
サラサラとしている。これも天然ミネラル効果?
遠赤効果で体の芯からポカポカして、これが結構長続きするのです。
穴の中の温度ははじめ100℃くらいで、徐々に自然にぬるまり、
冷めてきたら、はい、おしまい。
このいとも素晴らしき健康施設(?)は、ある高齢な方を中心にした
島の人によるボランティアで、まったくの不定期で「体験会」という
スタイルで実施されています。
商業ベースではないため、宣伝も、サービス体制もなく
本当に知るヒトゾ知る、というもの。
昔の人の知恵から生まれ、受け継がれてきた健康法のようですが、
全国でも筆頭の超高齢化率という島なだけに、
残念ながらはっきりとした後継者は現在のところいないのだとか。
ワタシ的には文化財レベルだと思うのですが、のんびりとした島の方々は
「それも、はぁ、仕方んないこと」と、
現実を受け入れていらっしゃるのか、あきらめておられるのか。
とはいえ、話題沸騰してワンサカと人がやって来るようになるのも
なんだか島時間を乱すようで、少し違うな、と。
もう一度、あの体験をするためだけにでも訪れたいな、あの島へ。